田んぼの中干し
苗が伸びて、田んぼの風景は緑の芝生がどこまでも広がっているように見える。田植えから凡そ30日ほどしてから、田んぼの水を抜いて土を乾かす作業を「中干し」という。土中のメタンガスなどの有毒なガスを抜き、酸素を供給し根腐れを防いだり、水を抜くことで余分な栄養分になる窒素の吸収をおさえ、刈り取りの時の土を固くしておくなどの効果がある重要な工程である。下の写真はこの「中干し」のために行う「溝切り」という作業。田んぼに入る水を止めるだけでなく、水の通る水路を作り、排水口に繋げて田んぼの水抜きを行う。中干をしないと過剰な分げつ(枝分かれ)が起こり未成熟米の原因になったり、根の発達が不十分で収量や品質に悪影響が出たりするため、農協などがのぼりを立てるなどして作業をうながしたりすることになる。


