田植え

田んぼ

田植え

田植えが始まったと思ったらあっという間に進んで、車で走っていてもこの近辺は、すでにほとんどの田んぼに苗が植え付けられていた。最近の田植え機は性能が上がってスピードが速く、あっという間に植え付けてしまう。稲刈りと違って天候に左右されず、雨が降っても作業ができるところも田植え作業が速い理由だろう。ただ、ハウスでの育苗は、4月の中旬からすでに始まっている。田植え終了までだと1月はかかっていることになる。田植えに関しては機械化がもっともおそかった部門で田植え機が現れたのは1970年代である。トラクターも同様で、それまでは耕運機、その前は牛馬で、それほど昔のはなしではない。田起こしから田植えまで人力でやっていたと思うと想像しただけで気が遠くなる。早苗饗は「さなぶり」と読むが、田植えの終了を神に感謝する儀式のことだ。この地域では、田植えの後の慰労会、もてなしのことを言う。重労働だった田植えは、親戚や近所の助けを借りて行われ、終わった後には各家でお礼のためのもてなしの宴が開かれた。機械化され少人数化した田植えだが、今夜もどこかの家でささやかな早苗饗が開かれているのかもしれない。

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